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2016.10.11[工具袋開発編]③生地に負けない縫製を!

  • ナイロン、特殊ゴム、そしてそれを結着させているPU。

     

    この3つの素材から構成される「5重層生地=アリン生地」は、苦難の末に誕生しました。

     

    強靭な生地で完成した工具袋は、

    商標を「アリン」工具袋として、大々的に売り出しました。

     

    今まで市場に無かった物、そして積年の悩みを解消してくれる物。

     

    多くの方が手にして頂き、

    当時は「アリン」=基陽の工具袋とまで広がりました。

     

    市場には似た商品が現れ始めました。

    しかし、ナイロン生地を高密度で使用している「アリンバッグ」は丈夫で長持ちとの定評がありました。

     

    しばらくして、ある一人のお客さんから苦情が入りました。

     

    「気に入って使い込んでいたら底が抜けた。見た目はキレイなんだけど」

     

    実物をお送り頂くと、確かに底の縫製が外れていました。

     

    でも、傷一つなく、外見は綺麗です。

     

    具体的にお客さんにお尋ねすると、そこには製品改良への大きなヒントがありました。

     

    「最近の工具袋は、生地がすぐダメになる。

    高い所で仕事をしているので、

    安くても品質が悪くては大変困る。

    まあ、生地の悪いモノは次回から買わなければいいだけなんだが。

     

    しかし、基陽さんの工具袋はどこも生地が傷んでいない。

    それなのに縫製部分が破れ出した。

    これって縫製の不良とは違うのですか?」

     

    なるほど、生地の傷みが早いものは次回から買わなければよいのです。

    しかし、生地が綺麗なのに縫製が外れると、

    不良品じゃなかったのか?と思うようでした。

     

    生地に負けない縫製技術を生み出さないと、宝の持ち腐れです。

     

    それからはミシンとの格闘でした。

    たくさんの試作品の山を築きながらやっと誕生した技術が、

    後に特許縫製と呼ばれる、基陽の要となる技術でした。

     

     

    次回は「5段階縫製」について書きます。

     

    これからもよろしくお願いします。

     [次の記事はこちら!][工具袋開発編]④これが5段階縫製![工具袋開発編]⑤ブラックシリーズ誕生![工具袋開発編]⑥ブラックシリーズとは?[前の記事はこちら!]工具袋開発編]①お客様の声を形に 工具袋誕生[工具袋開発編]②ナイロン製の工具袋は基陽初!