こんにちは、山崎です。
前回に引き続いて、工具袋について書きます。
次に目にとまったおハガキは、溶接のお仕事をされている職人さんからでした。
「溶接の仕事に雨は厳禁なのです。
でも途中から降り出したらしょうがない。
急いで仕事を片付けようと思うのですが、なかなか終わらない。
濡れたら溶接強度が下がってしまうし…。
濡れないように、濡れないように、と仕事をしてたら余計手間取って。
フタの着いた工具袋ってどこ行っても無いんですよ。
作ってもらえませんか?」
そう書かれていました。
雨の日の溶接は基本やらない。
でも工期の都合や不順な天候続きでやむを得ない場合は行いますよね。
他にも、
「工具や部材を落下させない為にフタ付きを探しています」
というおハガキも。
フタ付きのバッグは本当に市場に無いのだろうか?
ないのであれば、なぜ無いのだろうか?
色々お店さまや職人さんのお話を伺うと、フタ付き反対派と呼べる人も結構いることが分かりました。
どうやら以前はフタ付きの工具袋も数種類あったようです。
一度はフタ付きを手にし、その開閉に面倒さを感じ手放されました。
やがて市場からも消えていき…。
フタを開ける時、閉める時、
そのどちらも手で動かすのは確かに面倒。
自動開閉というわけにもいかないので、
せめてどちらかは手動、もう一方は自然に元の形に戻る仕掛けにならないか。
そう考えて出来たのが 品番「22213」です。
この工具袋は、開ける時は手動ですが、常にフタは閉まろうとします。
うっかりフタを閉め忘れた!という事が起こらない為に、
開ける時を手動にしました。
フタを待ち望んでいた多くの職人さまに支えられて、今でもこの商品は人気です。
全てのお客さまの要望に応えていきたい。
でも時には少数の声に耳を傾けるのも重要であると気付かせてくれた商品です。
次回は「フタってまだまだ必要でした」について書きます。
これからもよろしくお願いします。
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