先月参加したスピーチ研修で“社員満足”という言葉を多く聞きました。参加者の一人が“スタッフに報いたい”と発表されていて、“報いる”って良い言葉だと思いました。
広く使われる“社員満足”。私はこの言葉に少し疑問があります。満足の意味を調べると
①心にかなって不平不満のないこと
②満ち足りること
③不満でない事など
とあります。
何故か“欲”を連想してしまうのが満足です。満足と幸福。意味として近い面もありますが、違和感があり、五年前に社内で委員会が生まれる時に
ES(Employee Satisfaction)系の会も発足しましたが、名前を“ハピネス”委員会にしてもらいました。
全ての人は“幸せにならなければならない”という使命があると考えています。であれば、わたしたちは満足でなく、幸福を目指したい。
マズローの欲求階層説にもありますが、有休が取れたとか給与が上がったという生理的・安全の欲求レベルの満足と、自分が苦労して提案し喜ばれた、や成果があったという幸福の所属と愛・承認の欲求とでは、心のレベルは違います。
二年前に基陽にホワイト企業のインタビューに来られたジャーナリストでホワイト企業企画委員、
瀬戸川礼子さんの著書に以下のような記述がありました。
「威厳」より『笑顔を』、「仕事」に『感情』を、「率先垂範」より『主体性』を、とありました。
今年は安全帯の製造部門で子会社の“安琳(アリン)”がホワイト企業に挑戦し、社内アンケートを受けました。
仕事を誇りに思う、仲間に感謝している、会社に大切にされていると思う、など抽象的な質問が多いですが、項目そのものが働きやすいと考える定義だと思います。10点満点で高得点を選んでいる人、1の評価をする人。
“ただいま成長中”なので、それでいいんだと思っています。社員さんが応募し、進めてくれていますので基陽と安琳で交互に応募し、これも社風の一つになっていけばよいと考えています。
今夏も猛暑、様々な災害に見舞われ、多くの涙が流れました。私たちの安全を守ってくれる建設職人の『幸福』のために、お声を聞いて安全安心をカタチにさせて頂きながら、マズロー精神的欲求の最上級、基陽に関わる一人一人に報いながら自己実現の欲求レベルまで繋げていきたい。
それもわたしたち基陽の使命と考えています。